まいてぃのにっき!

絶起、落単、留年

ユニバース・パパ活

どうしても寝れないのでおれはまたこのアプリを開いちまったんだ。ツイートでもいいのだけど、誰もいないタイムラインに一人呟きを残すというのはどうにも気持ちが悪くて、ここに落ち着いた。よく考えたら今日は平日なんだった。大学が今日で終わりだったので少々浮かれすぎていたのかもしれない。もしかすると世界でおれだけが浮かれていて、周りは皆真剣に今日を生きているのかもしれない。

 

隣の部屋から父親のいびきが聞こえる。それ以外の音はこの空間には存在していなくて、さながら宇宙のようだった。ウォーターサーバーとインターホンの小さな灯が星のように微かに瞬いている。1つ違いがあるとすれば、宇宙空間にはボブ・ディランがかかっていないという点。それを除けばここはほぼ完璧に宇宙だった。今ならなんでもできる、そんな気がした。

 

布団に入る前に見たテレビで、パパ活について女の子が得意げに喋っていた。隣で見ていた父親に、今の子はこうなのかと聞かれたが知らないと答えた。ふうん、とさして疑う様子もなく父親は視線を戻した。おれに友達がいないことは知っているだろうに。パパ活。女に生まれていたら、絶対にやっていたと思う。Twitter上でパパ活をしている女の子と関わりを持って、話を聞くこともあった。なんて合理的な方法だろうと思う。おれは割にパパ活に対して肯定的な立場の人間である。現代だからこそ成り立つんだろうから古い時代の人にあまり理解は期待できないけど、その"パパ"というのはその"古い人間"と同じ世代であって、より時代の変化に対応できているのは"パパ"側の人間なのではないか。そう思ったりもした。でももし自分の恋人がパパ活とやらをやっていたら泣いてしまうだろうな。そういうものなのである。

 

もう4時を回ってしまったし、ブルーライトを浴びすぎたので画面を閉じる。今夜はパパ活の夢を見るだろう。